地デジ、伸び悩み
2008/12/1 月曜日 – 19:10:02放送局や経済団体等が作る「地上デジタル推進全国会議」が1日、地デジ専用チューナーや対応型テレビを持つ世帯数を明らかにした。それによると、地上デジタルテレビ放送の普及ペースが、政府や関連業界の目標を250万世帯も下回っていることが判明した。
政府が目標としていたのは2,600万世帯だったが、今年9月時点の普及世帯は約2,350万世帯。全5,000万世帯普及率で見ると、約47%となる。ここでも不況が影響してか、年末のテレビ商戦も「期待薄」との予測もあり、政府・関連業界は地デジの普及に向けた体制や計画の見直しを迫られる可能性がある。
総務省が今年5月に公表した世帯普及率は43.7%で、8月の北京五輪需要を見込んでいたが、結果的にはに3ポイント強増えるに留まった。
ご存知の通り、11年7月にはアナログ放送が終了、地デジに完全移行する計画で、政府や関係業界は11年の4月までに全世帯への普及を目標にしている。しかし、全世帯約5,000万世帯への11年4月までの普及目標を達成するには、これから半年間で500万世帯を越えるスピードを継続する必要性が求められる。簡単な数字でないことは自明である。
万が一、11年7月の地デジ完全移行が遅れるようなことになれば、放送局はその間、現行のアナログと地デジの両方式で放送しなければならず、ただでさえ経営的に厳しい地方局の中には更なるコスト負担増で収益が大幅に悪化するどころか、経営危機に陥る放送局が出てくることも予測される。そうなった場合、政府が何かしらの支援策を打ち出さなければならないだろうが、それは言わば「血税」に他ならない。
我が世の春を謳歌してきた地上波テレビ局も、それを指導してきた行政(管轄官庁は総務省)もいよいよ正念場を迎えることになりそうだ。総務省―地上波テレビ局の「護送船団方式」を本当に守りきれるのか、「業界再編」を錦の御旗にし経営的に成り立たない放送局(特に地方局)を無理矢理にでも合併・連携させていくのか―今後の動向に目が離せない。
